ここで紹介する道具と材料は、東京の住宅街で庭の一角を畑にすることを前提にしています。都会で畑を農家のようにやろうと思ったら、道具置き場だけでも挫折しますよね。でもFARM25方式なら大丈夫。道具は最低限でオッケーです。
道具
スコップ
オールスチール製の軽いものがおすすめです。剣先が尖ったタイプを選んでください。畑が小さければ、小さなサイズの方が取り回しが楽ですが、一畳以上のスペースなら、通常のサイズのものでいいと思います。私が初めて購入したスコップは、柄が木製のお洒落なスコップでした。とても気に入っていたのですが、1年も立たずに木製の柄が朽ちて、折れてしまいました。屋内にしまう場所がなく、軒下に放置していたので、風雨にやられてしまったようです。現在はオールスチール製で通常よりも小さいサイズのものを使用しています。基本、不耕起なので、それで十分です。保管は軒下に放置です。
のこぎり鎌
ホームセンターで売ってる安物でオッケーです。私は最初の半年間、本当に福岡正信の言う通りにのこぎり鎌1本だけでやっていたので、こだわって日本橋の木屋で手作りの逸品を購入しました。今現在も使っているので耐久性は抜群。コスパは悪くありませんが、ホームセンターの安物との違いは微妙です。気持ちの問題。
平鍬(ヒラグワ)はいりません。
欲しければあってもいいですが、なくて大丈夫です。よく自然農法の畑づくりで必要な道具となっていますが、小さな畑では振り上げる場所がないので不要です。私は畑をはじめて3年目に小さめで軽い平鍬を購入しましたが、今でも基本はスコップだけです。もし、広い面積を耕すなら、あるとスコップよりも楽です。農家のおじちゃんに言わせると「鍬は、重さを利用して耕すんだから、そんな軽いのじゃダメだ」なんですが、小さい畑では、そもそも振り上げるスペースがないので、軽くて小さい平鍬じゃないと活用できません。
材料
腐葉土
ホームセンター・園芸店で購入できます。海外産の落ち葉を国内で袋詰めしたものと国産の落ち葉を袋詰めしたものが売られています。価格差はありますが、国産のものをお勧めします。多摩地区のホームセンターでは、奥多摩産の腐葉土が入手できます。また、恵まれた環境であれば、拾ってきた落ち葉で自作も可能です。
籾殻くん炭
大きなホームセンター・園芸店で購入できます。その名の通り脱穀した籾殻を炭にしたものです。地方の農家では、田んぼの米の籾殻を円錐状に積み上げて火をつけて自作します。小さな籾殻が炭になったものなので、その一粒一粒の表面にあいた細かい穴で、水と空気を調整して土をフカフカにしてくれます。土中の水はけが良くなると同時に保水力と通気性も改善される優れものです。また、強アルカリ性なので、酸性の土のPHを調整してくれます。
油かす
ホームセンター・園芸店で購入できます。何も育てたことのない土地であれば、土本来の力があるので、これも不要です。いままで花木などを植えていて、土が痩せてるようであれば、油かすを加えます。安価なものは外国産です。海外では遺伝子組み換えの菜種などから油をしぼっています。そのカスです。国産の菜種は非遺伝子組み換えのはずですので、高価ですが少量しか使わないので国産の油かすをお勧めします。米糠でもOKですが、油かすの方が効果が高いです。
以上です。
え、これだけ? そう、これだけです。必須アイテムは、スコップ・のこぎり鎌・腐葉土・籾殻くん炭の4点です。余計なことはしない方がいいのです。特に材料は、堆肥などを加えるよう書かれている本をよく見かけますが、農薬や化成肥料で荒らされた土地でなければ、水と空気を含ませて太陽の日を浴びれば、土は自分のやるべきことを思い出してくれます。堆肥を自作できるなら話は別ですが、市販の堆肥に入っているものは、未知すぎます。コインロッカーのような鶏舎で、遺伝子組み替えのトウモロコシを強制的に食べさせられた鶏の糞とか、ごめんなさいです。